訪問鍼灸の料金や受け方

美容鍼やテレビの特集で話題になっている鍼灸。

自費の場合だと地域にもよりますが1回(約1時間)あたり5,000円〜8,000円といったところでしょうか。

出張(以下、訪問)の場合だとこれに交通費が上乗せされるためもう少し高くなるかと思います。

では、鍼灸治療も実は適応疾患に当てはまれば医療保険が使えることをご存知でしょうか。

こんにちは、鍼灸師のリキヤ(@rikiref)です。

以前、勉強会で「鍼灸は敷居が高い」ということを言われたことがあります。

それは確かにそうで、1回の治療が6,000円もすると高いからなかなか行きにくいと思われる方もいらっしゃいます。

しかしどうでしょう、全身を治療してくれて6,000円というのは安いとまではいかなくても妥当だとは思いませんか?

リキヤ
これは僕が鍼灸師だからそう感じるのでしょうか。

敷居が高いという意見は鍼灸師として真摯に受け止めなければいけませんし、もっと気軽に受けれるよう鍼灸の良さを広めていかなければいけないと感じています。

さて、今回は訪問鍼灸という医療保険を使った施術についてお話したいと思います。

訪問だと主に高齢者が対象となりますが

  • 自費治療との違いはどういったところか
  • 1回の治療時間はどのくらいか
  • 治療する場所は用意しなければいけないのか
  • 料金はいくらか
  • 医療保険を使わないといけないのか

こんなようなことにお答えしていこうと思います。

また、医療保険は訪問でないと使えないのかということもお答えします。

リキヤ
に答えちゃうと「使えます」

ではまず、鍼灸の医療保険についての概要についてお話していきます。

この記事のポイント
  • 鍼灸の医療保険はどうすれば使えるか
  • 保険治療と自費治療の違い
  • 治療場所について
  • 料金について
  • 利用開始までの流れ

鍼灸の医療保険はどうすれば使えるのか

鍼灸の治療は症状がなんであれ使える、ということはありません。

適応する疾患が限られているのと、鍼灸師のみの判断では医療保険は適応できません。

お灸さん
鍼灸師は単独では医療保険が使えないんですね。
リキヤ
残念ですが、そうです。

医療保険の対象となる疾患

では、どのような疾患が対象となるのでしょうか。

基本的に医療保険の対象となる疾患は6種類あります。

対象6疾患"
  1. 神経痛
  2. リウマチ
  3. 頸肩腕症候群
  4. 五十肩
  5. 腰痛症
  6. 頚椎捻挫後遺症

鍼灸の医療保険の場合これらの疾患に当てはまっていても、慢性的な疼痛があり医師による適当な治療手段のない場合のみ保険の対象となります。

つまり、医師が治療をしていない場合に鍼灸の保険が適応となります。

お灸さん
うーん、ややこしいですね。

マッサージと違い、併用ができないのが鍼灸保険です。

医師の同意書が必要

鍼灸師のみの判断では保険が使えません。

というのも、鍼灸で医療保険を適応させるには医師の同意書というものが必要になってきます。

つまり、お医者さんが上記6疾患に対して適当な治療手段がないため、鍼灸で治療をしていいですよという同意があれば鍼灸を医療保険で受けることができます。

反対に、医師の同意が得られない場合は保険での鍼灸治療は受けることができません。

6疾患に該当し医師の同意書があれば保険適応

まとめると、上記の6疾患に該当し医師の同意を得られれば保険での鍼灸治療が受けられます。

ただし色々なお医者さんに通院している場合、他のお医者さんがその疾患に対して治療をしている場合があるので、併用となってしまい鍼灸は保険適応外となってしまう可能性もあります。

リキヤ
まれにこのような場合もあります。

医療保険が適応となる6疾患について

6疾患が対象となるのはわかったけど、どういう疾患なのかわからないと思います。

では、6つの疾患はどのような疾患なのかちょっと確認していきましょう。

神経痛

神経痛というのは、末梢神経(全身に広がっている神経)に沿って生じる痛みのことを言います。

例えば椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などによる坐骨神経痛や、顔がピリピリと痛む三叉神経痛などがあげられます。

神経痛のある方は「ピリピリ」「じんじん」「電気が走るような」などの表現をよくされる印象です。

リウマチ

リウマチは関節が痛んだり腫れたり、こわばって動かしにくくなる自己免疫疾患です。

女性に多いのが特徴の疾患で関節の内面にある滑膜が炎症し、進行すると骨や軟骨が破壊され変形してしまい、日常生活に支障が出てしまいます。

頸肩腕症候群

首や肩、背中、腕にかけての痛みやしびれが起こり主に筋肉のこりが原因とされるのが頸肩腕症候群です。

原因には筋肉の使いすぎや不良姿勢、運動不足などがあげられます。

慢性的なこりといったイメージでしょうか。

五十肩

四十肩、五十肩というのは俗称で、正確には肩関節周囲炎と言います。

主に炎症期、拘縮期、回復期の3つの経過があり、放置しておけば痛みが治まることもありますが関節の可動域が狭くなってしまう可能性があります。

痛みがあるときは結髪動作(髪を結ぶときの動き)と結帯動作(帯を後ろで締める動作)がしにくくなるのが特徴です。

リキヤ
肩を動かすと痛みがでます。

急性期の場合は動かさなくても痛みが生じる場合があります。

腰痛症

その名の通り、腰の痛みのことを言います。

腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎圧迫骨折など疾患によるものもありますが、そういった原因がハッキリとしない腰痛もあります。

不良姿勢による筋肉の痛みや心因性の腰痛もあります。

有訴者率の上位5症状

女性

  1. 肩こり
  2. 腰痛
  3. 手足の関節が痛む
  4. 身体がだるい
  5. 頭痛

男性

  1. 腰痛
  2. 肩こり
  3. せきやたんが出る
  4. 鼻がつまる・鼻汁が出る
  5. 手足の関節が痛む

このように、女性も男性も肩こり腰痛を訴えている人がたくさんいます。

頚椎捻挫後遺症

頚椎捻挫後遺症とは、むち打ちなどの首の外傷による後遺症のことを言います。

ある程度の痛みは治まっても、寒くなると痛みが出たり長期間に渡って症状が残るのが特徴です。

保険治療と自費治療の違い

ここからはそれぞれ治療院によって多少違いはあるかと思いますので、僕が行なっている訪問治療での保険と自費の違いについて説明していきます。

リキヤ
治療時間の違いについてもご説明しますね。

保険治療

保険治療の場合、基本的には保険が適応できる6疾患の内、お医者さんが同意した部分を治療していきます。

例えば腰痛症だったら腰から足にかけて、頸肩腕症候群なら首から背中のあたりまでを治療していきます。

もちろん症状の出方は人それぞれですし原因も人それぞれなので、必ずその部分だけの治療とは限りませんが、基本的には局所的な治療になります。

また、保険治療では治療時間が約30分と短い代わりに週に2〜3回の治療が基本となります。

自費治療

自費治療だと同意書は必要ないため、完全なオーダーメイドの治療となります。

治療時間は30分、60分、90分(治療内容によって時間は多少前後することがあります)によってそれぞれ料金が異なります。

訪問治療の場合、基本的には保険を使った治療になりますが同意書が取得できなかった場合や保険を使いたくない、疾患などはないけどメンテナンスしてほしい方が対象となります。

訪問治療は高齢者が対象となることが多いですが、自費の場合は年齢関係なく行なっております。

必ずしも保険治療じゃなきゃいけない、ということはありません。

ご自宅が治療場所になる

治療場所は特別に何か用意しなくても大丈夫です。

布団やベッドがあればそこで治療ができてしまいます。

「キレイにしとかなきゃ」と思うかもしれませんが、普段通りのままで構いません。

くつろげるスペースでゆっくりと治療を受けていただければと思います。

また、お灸もしていきますがニオイが気になる場合は鍼だけでの治療も可能です。

保険治療の料金について

保険治療の料金については国で定められている料金となります。

なので、どこの治療院でも同じです。

鍼とお灸、両方行なった場合を2術、どちらか片方の場合を1術と言います。

その施術料にプラス、往療費が加わります。

まずは負担割合を加味せずに説明するとこんな感じです。

  • 初検料2術・・1,660円 1術・・1,610円
  • 施術料(2回目以降)2術・・1,580円 1術・・1,540円
  • 往療費・・4km未満2,300円 4km超2,700円

この中から1割もしくは3割が患者さんの負担分となります。

4km超で2術行なった場合の負担分(最大料金)
  • 1割負担・・428円
  • 3割負担・・1,284円

※1回の治療費

週に3回治療したとして1ヶ月(12回)あたり

  • 1割負担・・5,136円
  • 3割負担・・15,408円

このくらいの料金で治療が受けられます。

 ※必ず週に3回でなければいけないということはありません。ご予定に合わせて治療プランを決めていきます。 

マッサージと併用した場合の料金

マッサージの療養費が1ヶ所(最大5ヶ所)につき340円で、変形徒手矯正術が1ヶ所(最大4ヶ所)につき780円となります。

 変形徒手矯正術というのは拘縮や変形のある関節を正常な可動範囲に近づけるための治療法です。 

往療費は鍼灸かマッサージ、どちらかにしかつきません。

もしも4km超でマッサージ5ヶ所と鍼灸治療(2術)を受けたとすると1回あたりの治療費が

  • 1割負担・・598円
  • 3割負担・・1,794円

となります。

週に3回(12回)の治療で1ヶ月あたり

  • 1割負担・・7,176円
  • 3割負担・・21,528円

このくらいの料金で治療が受けられます。

 ※必ず週に3回でなければいけないということはありません。ご予定に合わせて治療プランを決めていきます。 

医療保険での鍼灸治療は訪問でなくても受けられる

保険を使った鍼灸治療は訪問でなくても使えます。

医療保険を通院で使うためには

  • 6疾患に当てはまる
  • お医者さんの同意書がある

訪問と同じようにこの2つがあれば使えます。

しかし、自費治療との差別化があるためどこの治療院でも保険の場合は局所的な治療になるかと思います。

また、保険では治療を行なっていない治療院もあるかと思うので、お問い合わせするのがいいかもしれませんね。

利用開始までの基本的な流れ

訪問で鍼灸治療を開始するためにはまずはどうすれば良いかご存知でしょうか。

ここからは治療開始までの流れを説明します。

治療開始までの流れ
  1. ケアマネさんやインターネット、地域包括センターなどで情報収集する
  2. 気になった治療院に無料体験を申し込む
  3. 担当した施術者から料金など、詳しく説明してもらう
  4. 治療継続となったら、同意書依頼状を作成してもらう
  5. かかりつけのお医者さんに同意書を書いてもらう
  6. 日程を決めて治療開始

このような流れになります。

情報収集

鍼灸にしろマッサージにしろ、訪問治療を行なっている治療院はほとんどがケアマネさんがいる事業所や地域包括センターなどに営業活動をしに行っています。

そのときに治療院のパンフレットをお渡しするのですが、まずはそのパンフレットを何枚かもらってきましょう。

お灸さん
ビビッと気になったところにお問い合わせしましょう。

申し込みをして無料体験を受ける

気になった治療院があればお問い合わせをしていただいて、無料体験をする日程を決めます。

もちろん、そのお問い合わせのときに気になることがあれば質問して大丈夫です。

日程が決まったら無料体験です。

治療開始前にお薬手帳をお持ちでしたら担当者に確認してもらいましょう。

体験ですがただのお試しではなく、しっかりと治療を行います。

僕の場合ですと鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の両方の免許を持っているため基本的に両方お試しいただいています。

ただ、中には鍼やお灸がどうしても苦手という方もいらっしゃいますので、そのような方には無理に鍼灸治療はしませんのでご安心ください。

詳しく説明を聞く

担当した施術者がお身体の状態に合わせてオススメの治療計画をお伝えします。

ご自分の予定などを確認し相談の上、継続できそうなら治療ペースを決定しましょう。

また、もしも「思ってたのと違ったな」「担当した方と合わなそうだな」などがありましたらしっかりとお断りしましょう。

依頼状を作成してもらう

医療保険を使って鍼灸治療をするためにはお医者さんの同意書が必要になります。

そのため、基本的にはかかりつけのお医者さんに同意書を書いてもらうのですが、そのための依頼状というものを担当者が作成いたします。

そして、依頼状と同意書が入った封筒を受け取ったら後日、かかりつけのお医者さんに行って同意書を書いてもらいます。

同意書取得後、治療開始

同意書を受け取ったら治療院に連絡し、治療開始日を決定しましょう。

基本的には月水木などで固定して治療を行なっていきますが、予定があるときなどは担当者と相談しましょう。

また、同意書の有効期限が6ヶ月ですが、何らかの理由で途中で治療中断しても違約金などはかかりません。

6ヶ月を過ぎて、まだ治療が必要な場合は再びお医者さんに同意書を書いてもらいます。

新宿区での訪問鍼灸マッサージのお問い合わせ

僕が行なっている訪問治療についてのお問い合わせはこちらへお願いいたします。

主に訪問治療を行なっている地域は新宿区、豊島区、渋谷区、杉並区、中野区になります。

訪問鍼灸てらだサロンのお問い合わせ

お気軽にお問い合わせくださいね。

おわりに

少し長くなってしまいましたが、訪問での鍼灸治療について少しお分かりいただけましたでしょうか。

何はともあれ、まずは気になることがあれば治療院にお問い合わせをしましょう。

お問い合わせをしたからといって必ず無料体験を受けなければならない、というわけではありません。

鍼灸治療は痛みやコリを改善するだけでなく、夜眠れない、最近イライラするなどあらゆる疾患に効果がある可能性があります。