パルモケアシステムを通して介護ロボットの現状を考える

あなたの周りに認知症の方はいらっしゃいますか?

認知症の保険が話題となり、テレビでも認知症についての特集をよく目にするようになりましたね。

それもそのはず、いまや65歳以上の7人に1人は認知症にかかっているといわれ、把握されている患者数は460万人以上とされているのです。

さらに今後は高齢化が進み、その分認知症を患ってしまう方も増えていくと予測されます。

もしも家族の誰かだったり、周囲の人が認知症と関わっている場合どのように見守ってあげれば良いのか戸惑うかと思います。

認知症と関わる前にある程度、認知症について知っておくことはこれから必要になってくるのではないでしょうか。

以前、介護者を支える最新の介護ロボットについての勉強会があったのですが、そこでは様々な介護従事者お助けアイテムが揃っていました。

その中でも今回は見守り介護ロボットのパルモケアをご紹介したいと思います。

パルモケア
パルモケア【介護用品】
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認知症の症状の1つ、徘徊のリスクとは

さて、認知症の症状の中でもトラブルの原因になったり命の危険すら考えられるのが徘徊です。

徘徊があるために家族の方が目が離せずに買い物にも行けなかったり、ヘルパーさんの負担も増えている現状があります。

2007年に起きた鉄道事故も、認知症での徘徊が原因となったものでした。

2007年、認知症の患者さんが徘徊中に鉄道に跳ねられるという痛ましい事故が起きました。さらに遺族の方へ追い打ちをかけたのが、鉄道会社の損害賠償を請求する訴訟です。

このように徘徊は認知症を患ったその方自身の命だけではなく、トラブルの原因にもなるため介護する人の負担がかなり大きくなってしまう症状の1つです。

徘徊をする理由がそれぞれある

認知症が進行すると新しい情報を吸収できなくなるだけではなく、過去の情報も忘れていってしまいます。

そのため、家までの帰り道がわからなくなったり自分がどこにいるのかわからなくなってしまったり、幻視などの理由から徘徊が起こってしまいます。

ただ理由もなく徘徊をするのではなく、本人は何かしらの理由があり徘徊してしまうのです。

お灸さん
介護する人はずっと見ていなくてはいけないのでしょうか・・[

理由があるものを無理やり抑えつけ、外出させないようにしてしまうと暴力に繋がったりしてしまうので良くないのですが、かといってずっと監視するというのは現実的に難しいこともあります。

そのような状況のときに役に立つアイテムがパルモケアです。

見守り介護ロボットのパルモケアシステムは介護保険対象

机に置かれたパルモケアシステム

制度の改正によりスマホに通知するようなアイテムでも介護保険の適用となるため、こちらのパルモケアも介護保険の対象商品となります。

スマホから認知症の方のそのときの様子が確認できるため、徘徊をしてしまう可能性やベッドから起き上がる状況をどこにいても確認することができるのがこちらのパルモケア。

リキヤ
説明を受けてきたので少しご紹介したいと思います。

パルモケア本体の基本機能

パルモケアのカメラには動体検知機能が備わっているため動きを感知すると連動させているスマホやタブレットに通知され、すぐに映像を確認したり声掛けをすることができます。

お灸さん
これで外出時も見守ることができますね。

声も届けられるのはメリットが大きいのではないでしょうか。

多種多様なセンサー

パルモケア本体だけでも動体検知機能があるため認知症の患者さんを見守ることができるのですが、本体の他にも様々なセンサーがあります。

本体以外で介護保険が適用できるのが

  • おきるセンサー
  • マットセンサー
  • ベッドサイドセンサー
  • 超音波センサー

これらの各センサーが介護保険の適用となります。

リキヤ
1つずつ簡単に説明を。
おきるセンサー ベッドのマットレスの下にひくセンサー。起き上がりを検知する。
マットセンサー ベッドの横や通路などに置いて、踏まれると検知する。
ベッドサイドセンサー ベッドの端に設置して、ベッドの横に座ると検知する。
超音波センサー センサーを遮ると検知する。

パルモケア本体に加えてこれらのセンサーも介護保険を適用することができます。

認知症高齢者や歩行が困難な高齢者が増えています。どこにいても徘徊の可能性や離床を知りたい、状況を映像で確認したいという要望を頂きました。iSEEDではセンサーの変化を遠隔のスマホに通知し、即座に遠隔からカメラ映像を確認でき、カメラ操作と声かけが可能な、業界初のシステム「パルモケアシステム」を商品化しました。

介護ロボットの現状を考える

今回参加した最新介護ロボットの勉強会(体験会)にはパルモケアシステム以外にも様々な介護ロボットがありました。

体操をしてくれるロボットや最新の介護ベッド、関節拘縮のための運動する機械など様々です。

今後いくら介護ロボットの開発が進みハイテクになっていっても、人の手が必要じゃなくなるなんてことはあり得ないと思います。

全ての介護動作をロボットが行うことは不可能ですし、介護の現場ではコミュニケーションがとても大切になってきます。

心の部分にアプローチをかけることができるのは人間だけです。

会話ができるロボットの開発が進んだとしても人間には敵わないでしょう。

しかし、介護ロボットがハイテクになればなるほど介護をする側の負担が減ることは大いに予測できます。

介護ロボットの開発が進むことで、今までは「とにかく大変」というネガティブなイメージがあった介護現場にポジティブな影響を与えられることを願います。

綺麗ごとでは済まされない介護事情

こちらの記事を書くきっかけとなった介護ロボットについての勉強会。

その中でもこちらのパルモケアシステムの説明聞いていてふと思ったことがあります。

リキヤ
認知症の人って人権あるのかなぁ・・

こんなことを思ったのですが、それは綺麗ごとだということに気づきました。

年々、少しずつ増え続ける高齢者への虐待

単純に高齢者の人数が増えたからかもしれませんが、厚生労働省の調査発表によると平成18年度の虐待判断件数は12,569件に対し、平成27年度の虐待判断件数は15,976件と増えています。

おそらく、これは国が把握している件数でしかないので実際はもっと多いことが予想されます。

参考リンク:厚生労働省 平成27年度高齢者虐待対応状況調査結果概要

僕自身は正直言って、鍼灸師なので介護従事者かと言われたら違いますし、実際に身内の人の介護をした経験もありません。

しかし、マッサージの体験会や治療、ヘルパーさんなど介護従事者のお話を聞いていると虐待をしてしまうまで追い詰められるのが認知症介護の実態なんだと気づかされました。

パルモケアシステムのようなロボットはそのような実態の中で、認知症を患った本人やその家族、介護に関わる人たちを見守るセーフティネットの1つとなるのではないでしょうか。

抱え込まないことの大切さ

訪問治療をしていて、ある患者さんがこんなことを言いました。

「昔は認知症という病気があまり知られていなかったから家族だけの問題だったけど、今はそんな時代じゃなくなった」

リキヤ
まさにその通りだと思います。

認知症についてある程度知識を持った認知症サポーターという人たちも全国に増えてきており、高齢者の方々も認知症について調べる方が増えてきているかと思います。

テレビでの特集もよく目にするようになり、注目されている認知症という病。

抱え込まない、秘密にしないというのがスタンダードになりつつあります。

とはいえ、介護する側の負担があることは事実です。

今後は認知症を患ったご本人だけではなく、その介護をする側の人たちも見守ってあげることが大切なのではないでしょうか。

おわりに

この記事を書いていて思いました。

リキヤ
自分は何ができるだろうか・・

僕は鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師です。

人の身体やメンタルをケアするお仕事です。

介護従事者ではないけれども認知症の方の身体のケアをすることができます。

しかし、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師としての強みはその周囲の方のケアもすることができることです。

このケアを通して認知症ご本人やその家族と周囲の人をつなぐ1つのきっかけになればいいなと思っています。

パルモケアシステムのようなロボットも使い、僕らのような人間も使っていただいてみんなで見守っていけるような社会になることを願っています。

パルモケア
パルモケア【介護用品】
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