
あなたの平熱は何度でしょうか?
女性にこの質問をすると35度台の人が多くみられます。
正確に測定できていない場合も多いのですが、平熱が低いと免疫力の低下などの原因にもなります。
では、体温を上げるためにはどうしたら良いのでしょうか。
もちろん、根本的には食事や運動などでしっかり筋肉をつけていくことが必要になるのですが、普段の生活でお手軽に体温を上げる方法があったらいいですよね。
そこで、僕がオススメするのは「お風呂に浸かること」です。
あなたは普段、お風呂に浸かっていますか?
今回は体温を上げるとどんな良いことがあるのかということと、オススメのお風呂の浸かり方をご紹介したいと思います。
目次
芯から身体を温める「湿熱」とは
お風呂というのは水分を温めて、その熱を利用した温め方法です。
この水分を含んだ熱のことを湿熱といいます。
この湿熱、エアコンやカイロなどと違い熱の伝導率が高いので身体を芯から温めてくれます。
ちなみにですが、東洋医学での湿熱とは別物です。
東洋医学でいう湿熱とはお酒の飲み過ぎや脂っこいものの食べ過ぎで、身体の中に余分な水分が溜まってしまい、それがドロドロと熱を帯びた状態です。
この東洋医学的な湿熱が溜まるとニキビができやすかったりイライラしやすかったり、身体と心に不都合なことが起こります。
東洋医学でいう湿熱は身体の内から湧いて悪さをするもの。
お風呂などの湿熱は身体を芯から温めるしっとりした熱、というイメージです。
一言で言うと、お風呂は良い「熱」です。
体温が上がる3つのメリット
身体が温まると次のような効果があります。
- 血管が拡張する
- 免疫力が上がる
- 基礎代謝が上がる
といったところです。
血管が拡張する
血管が収縮していると血液の流れが悪くなり疲れやすくなったり冷えの原因にもなったり、様々な不調が起こります。
逆に血管が拡張するということは、血液の流れも良くなるということです。
血液の流れが良くなるとそれぞれの細胞に栄養を届けやすくなったり、いらないものを身体の外に出してくれたりといいことがたくさんあります。
結果として、疲労回復に一役かっています。
免疫力が上がる
-
36.5度〜37度=免疫力が高く、ベストコンディション
-
36度=もう一声欲しい。たまに震える
-
35.5度=ずっと続くとアレルギーが出たり、体調が悪くなる可能性あり
-
35度=ガン細胞が活発になる
-
33度=幻覚が見える
-
30度=意識がなくなる
特に女性は35度台の方が多い印象です。
デスクワークや食事制限によるダイエットで筋肉量の低下により体温も下がります。
しっかり食べて、しっかり運動していただきたいです。
平熱が低いと言っている方はホントに血色が悪く、よく体調を崩しています。
基礎代謝が上がる
体温が上がると基礎代謝量も上がってきます。
消費カロリーの数値で見るとそうでもないのですが、基礎代謝量が上がることによって効率的にエネルギーを消費することができるということです。
つまり、「痩せやすい体質」になるということです。
それだけで痩せるわけではなく、「痩せやすくなる」です。

体温を上げるにはお風呂に浸かるなど外部から温めて上げるのも良いのですが、根本から上げるには筋肉をつけてあげればいいのです。
特に大きな筋肉がついている下半身を中心に鍛えて上げると効率的ですよ。
身体を温めるためにお風呂に浸かろう
身体が温まるといいことずくしなのがわかりましたね。
筋肉をつけて根本から体温を上げられたらいいのですが、そうもいきません。
筋肉はすぐにはつきませんからね。
そこで、毎日の生活に気軽に取り入れられるお風呂を活用しましょう。
お風呂に浸かるとポカポカ温まるのはもちろんですが、水圧による締め付け作用で血液の循環が促進されます。
さらにプカプカと浮力があるため筋肉も緩みます。
ヒートショックプロテインなんて細胞を修復してくれるタンパク質が増えることも最高ですね。

オススメするお風呂の浸かり方
僕自身、お風呂に浸かるのが好きなのですが、入浴法って調べてみると色々出てきますよね。
半身浴がいいとか、ぬるめがいいとか。
入浴は得たい効果によって温度や浸かる時間、浸かり方が変わってきます。
ここでは僕が実施している「運動などで身体が疲れているとき」「精神的に疲れていてリラックスしたいとき」のお風呂の浸かり方についてご紹介します。
運動などで身体がクタクタなとき
単純に身体が疲れているときは「ちょっと熱いかな」くらいで全身浴からスタート。
じわーっと汗をかいてきたら一度湯船から出て一休み。
シャワーで冷たい水を足からかけて火照った身体を冷まします。

落ち着いてきたらまた全身浴。
これを3〜4回繰り返します。

交代浴は血管の拡張と収縮を繰り返して疲労回復を早めます。
身体が疲れているときにはオススメです。
心がクタクタなとき
心が疲れるたときもお風呂は効果的です。
「はぁー、もうダメ」ってなったときはぬるめのお湯でじっくり浸かります。
このときにちょっとした演出を。
それは「浴室の電気を消す」ということと「ゆったりとした音楽をかける」ということです。
お水をこまめに飲みながら、とにかくゆったりとした時間を過ごします。
ただ、あまり長時間入っていると身体が疲れてしまいますのでほどほどに。
あと、お風呂の中で寝ないように気をつけましょう。
寝る前に試したい入浴法
眠るときには身体は日中ほど活動しないので、身体をスリープモードにするため深部体温は下がります。
眠くなってくると手足がポカポカしてきませんか?
これは深部体温を下げようと末端から熱を放散しているからです。
深部体温を自分でコントロールするためには、眠る前にお風呂を活用するといいかもしれません。
深部体温は性質として上がった分だけ下げようとする性質があります。
これをお風呂に浸かってやってやろうということです。
- 寝る90分前にお風呂に浸かる
- 浸かる時間は10分〜15分ほど
- お湯の温度は40度
- 普通のお湯よりは炭酸湯が効果的かも
- 湯冷めしないようにとお風呂上がりに着込むのはNG(熱放散の妨げとなる)
- かといって裸でウロウロするのもNG
お風呂に浸かるのが難しい場合は、眠る少し前にぬるめのシャワーで深部体温をちょっと上げてから眠るのもオススメです。
冷え性だからといって靴下を履いて寝るのも、自分から蒸発する汗で逆に冷やしてしまうので良くないとされています。
おわりに
低体温の方が増えています。
食生活の改善や筋肉をつけるといったことは必要なのですが、まずはお風呂に浸かってみるのがいいかもしれません。
今はたくさんの入浴剤が売られていますし、色々試すのも面白いですよ。

なにかとスピード感が求められるご時世です。
そう急がんとお風呂でも浸かってのんびりしましょう、というご提案でした。
しっかりと体温を上げていつまでも元気でいましょうね。
睡眠の質を高める入浴法については「スタンフォード式 最高の睡眠」という本を参考にしました。入浴法の他にも食事が仮眠方法などについても書かれているので「最近朝起きても疲れが取れない」といった、睡眠の質が低下している方にオススメです。