甘酒にも含まれる高い抗酸化作用を持つエルゴチオネインとは

甘酒は糖質が多く含まれているため飲む量については注意が必要ですが、身体に良いとされる成分もたくさん含まれています。

今回はそんな甘酒の栄養素についてと、その中でも高い抗酸化作用があるとされるエルゴチオネインという成分について調べてみました。

甘酒の栄養成分まとめ

さっそくですが、甘酒の栄養成分をまとめです。

甘酒の栄養成分
  • ブドウ糖
  • ビタミンB群
  • 必須アミノ酸
  • 食物繊維
  • オリゴ糖
  • 酵素
  • エルゴチオネイン

米麹から作られる甘酒には基本的に砂糖は加えられていませんが、ブドウ糖が豊富に含まれています。

お灸さん
ブドウ糖、ビタミンB群、必須アミノ酸。なんだかエナジードリンクみたいですね。
リキヤ
江戸時代のエナジードリンクって感じですかね。

エナジードリンクのような栄養成分以外だと、甘酒には食物繊維とオリゴ糖が含まれているためお通じにも良さそうです。

酵素については「外から摂取しても無意味だ」という意見もありますが、害があるわけではないですし、消化吸収を助けてくれる可能性はあるので摂っておいて損はないでしょう。

エナジードリンクのような栄養成分(天然物)に加え、腸内環境にも良い甘酒。

また、乳酸菌を使って発酵させた甘酒には、血管拡張作用や成長ホルモンを分泌させるアルギニンに変わる物質「シトルリン」が含まれるそうです。

甘酒は様々な栄養成分が含まれていることから、飲みすぎなければ身体にとって良いものと言えるでしょうね。

甘酒にも含まれるエルゴチオネインとは

その栄養成分の中でも注目したいのがエルゴチオネインという成分です。

エルゴチオネインとは、もともと人間が持っている過剰な活性酸素による酸化ストレスから身体を守るシステムを崩さずに活性酸素を取り除く、抗酸化作用のあるアミノ酸です。

では、酸化ストレスから身体を守るシステムとはどんなものなのでしょうか。

活性酸素から身体を守るシステム

活性酸素というと「悪者」というイメージがありますが、一概にそうとも言い切れません。

むしろ人間の生理機能に関わっているのである程度は必要なものなのです。

例えば白血球は活性酸素であるスーパーオキシド・過酸化水素などの作用によって感染防御の重要な役割を果たしています。さまざまな生理機能をもつ一酸化窒素は、血管を弛緩させ抹消の血流を確保する役割ももちます。その他、シグナル伝達・排卵・受精・細胞の分化・アポトーシスなど、生理活性因子として利用されています。

何だか難しいですが、要するに活性酸素は「たくさんあると悪者だけど、ある程度は必要なもの」ということです。

活性酸素が悪者と言われるのは過剰な活性酸素から作られるヒドロキシラジカル(活性酸素の一種)があるからです。

ヒドロキシラジカルの作られ方
  1. 呼吸をして取り入れた酸素からスーパーオキシド(活性酸素の一種)が作られる
  2. スーパーオキシドは還元酵素であるSODによって酸素と過酸化水素に変わる
  3. 過酸化水素も過剰だと有害だが、対応する還元酵素で水と酸素に変わる
  4. 還元できない過剰な過酸化水素が鉄イオンと反応してヒドロキシラジカルの出来上がり

ヒドロキシラジカルの作られ方

このように人間には活性酸素から身体を守るシステムが備わっていますが、ヒドロキシラジカルに対応する還元酵素はありません。

しかし、体内にあるビタミンEが還元酵素の役割を担っていて、なんとかしてくれています。

 ここで使われる「還元」とは、「酸素の化合物から酸素を奪うこと 」という意味です。
酸化されちゃうビタミンたち
  1. ビタミンEがヒドロキシラジカルの悪さを食い止める
  2. 戦い終えたビタミンEは酸化されてビタミンEラジカルになってしまう
  3. ビタミンCがビタミンEラジカルを還元する
  4. 今度はビタミンCが酸化される
  5. 酸化されたビタミンCはグルタチオンによって再生される

酸化されるビタミン

ヒドロキシラジカルに対しては他に、コエンザイムQ10などによっても取り除かれます。

人間には活性酸素に対応する還元酵素や、体内に保存されているビタミンEによって酸化ストレスから身体を守るシステムが備わっているのです。

過剰な活性酸素にシステムが追いつかない

このような活性酸素から身体を守るシステムはありますが、放射線や大気汚染、食品添加物、タバコなどで現代は活性酸素であふれています。

こうなってくると活性酸素が作られるスピードに身体のシステムが追いつかなくなってしまいます。

悪者であるヒドロキシラジカルも大量に作られてしまうわけです。

ヒドロキシラジカルが大量に作られてしまうとお肌に悪いばかりでなく、動脈硬化やガンなど、色々な病気の原因にもなってしまいます。

お灸さん
抗酸化物質をたくさん摂ればいいのですか?

それも有りですが、逆に病気を悪化させてしまうということもあるそうなので、一概に良いとは言えません。

抗酸化物質を摂取しすぎると、もともと人間が持っている活性酸素から身体を守るシステムのバランスを崩してしまう可能性があるとのこと。

これはもう、現代人は活性酸素にやられるしかないのか。

そこで登場するのがエルゴチオネインです。

システムを崩さないエルゴチオネイン

エルゴチオネインは、次章で議論するように、生体の防御システムとは独立し競合していないので、生体の既存の防御システムを乱すこと無く、余剰のヒドロキシラジカルをすばやく還元して安全な水に変える。

また、体内にあるビタミンEとも競合しないため、ビタミンによるシステムのバランスも崩すことがないそうです。

エルゴチオネインの取り込まれ方

エルゴチオネインは水溶性であるので脂溶性区画である細胞膜を通過できない。エルゴチオネインはトランスポーターOCTN1により細胞膜を通過し細胞内にも保存される。

トランスポーターとは細胞の膜にあって、物質の輸送をする門番みたいな感じです。

そして、細胞の膜はリン脂質が二重になって作られています。

要は脂です、脂。

水溶性であるエルゴチオネインは、それだけなら脂で作られている細胞膜を通ることができないのですが、トランスポーターという門番に「どうぞお通りください」ってな感じで許可されるので通ることができるのです。

また、エルゴチオネインは胃で分解されることもなく、体内で長期間保存されるので長く身体の中でヒドロキシラジカルと戦ってくれます。

毒性については今のところ大丈夫なようで、体内では合成できないため積極的に取り入れていきたいですね。

 まだ分かってはいませんが、摂取のしすぎは控えた方が無難でしょう。なんでもそうですね。

エルゴチオネインが含まれる食品

エルゴチオネインが含まれる食品
  • シイタケ
  • マイタケ
  • エリンギ
  • ヒラタケ
  • タモギタケ
  • コプリーノ
  • 甘酒
リキヤ
ほとんどキノコ。

この中でもタモギタケやコプリーノ(これもキノコ)が群を抜いてエルゴチオネイン含有量が多いです。

サプリメントもあるのですが、できればキノコを積極的に料理に使って毎日取り入れたいですね。

エルゴチオネインは熱にも強いとのことで、成分が壊れることはなさそうです。

甘酒のエルゴチオネイン含有量

肝心の甘酒に含まれるエルゴチオネインの量なのですが、これが残念ながら色々と探しても出てきませんでした。

リキヤ
大変申し訳ございません。

しかし含まれていることは解析で明らかにされています。

数種類のジペプチドやオリゴ糖を検出し、中にはビタミンEの7,000倍の抗酸化能をもつと言われるエルゴチオネインも見出されました。

麹甘酒に含まれる物質の網羅的同定。麹甘酒の乳酸発酵に置ける機能性物質の解析結果について

糖質の多さはちょっと気になりますが、1日に飲む量を気をつけていれば腸内環境にも良い影響を与えたり疲労回復に一役買ったりと身体に嬉しいことがたくさんある甘酒。

エルゴチオネインも含まれているとなったら尚更取り入れていきたいですね。

マルコメの「プラス糀甘酒」

僕が飲んでいる甘酒はマルコメさんのプラス糀甘酒です。

1本の量も125mlとちょうどよく、主に朝に飲んでいます。

お腹の調子も良く、何より飲み始めてからトレーニング中の集中力が持続し動きやすい感覚があるので愛飲しています。

夏の暑さでバテ気味になり、通勤が億劫になっているのなら試してみてもいいかもしれません。

 糖尿病などで血糖値が気になる方はまず、お医者さんに相談してみましょう。

おわりに

今回は特にエルゴチオネインという1つの成分に注目してみましたが、エルゴチオネインに限らずこれが良いと言われたからといってすぐに飛びついたり、そればかり摂取するというのはやめた方がいいと思います。

健康情報はすぐにアップデートされますし、身体に良いとされる食べ物でも過剰摂取は逆に毒になることの方が多いです。

バランス良く、とはよく言いますが身体の基礎となるタンパク質をちゃんと摂取することと、摂取した栄養素をしっかり吸収するためにも腸内環境には気をつけた方がいいでしょう。

甘酒には今回紹介したエルゴチオネインの他に食物繊維とオリゴ糖が含まれています。

どちらも腸内環境を整えるのに大切な栄養素です。

とはいえ糖質には注意したいところ。

何度も言いますが、マルコメのプラス糀甘酒(125ml)であれば1日に1本にするなど、飲みすぎないように気をつけて上手に甘酒を日々の生活に取り入れてみてください。